心の闇について
心の闇とは
マスコミの安直な使用
マスメディアが好んで使う心の闇という言葉。これを皆さんどう思われるでしょうか?
もちろん闇とは心あるいは感情の暗喩表現であると思いますが、何を持って闇というのか。適当に粗雑に解釈したがるマスコミの悪い癖なのでこういう言葉には引っかからないでください。
マスコミ批判はやめにして(笑い、人間の感情の嫉妬心や憎しみなど、特にネガティブな感情を心の闇という風に表現している感じがします。ただはっきりと具体的に言い表していないし、ぼかしているし、あいまいな表現です。
闇が表すもの
人間には当然心の闇がつきものです。この事に異論がある人はいないでしょう。
光があれば闇がある。ロールプレイングゲームの設定にもありそうですが、人間にはどうも二元論で物事を考えてしまう癖があるようです。
天使に対する悪魔、正義に対する悪という風に。そして心の闇も同様で心のポジティブで健康的な部分に対する反義語のニュアンスが強い。
その正体とは前述しましたように人の心の負の感情である嫉妬心や憎しみですが、他には無意識に抑圧したコンプレックスや欲求不満やトラウマ体験もあるようです。もちろん言葉自体に一貫した定義がないので、私なりの解釈です。
臭いものにふた
人間の性格の陽性である明るさや笑顔や人付き合いの良さに比べると、陰性である心の闇に該当するネガティブな感情は、多くの人にとって好ましいものではないでしょう。
臭いものに蓋をするという諺があります。オンライン辞書にはこう記されています。
悪事や醜聞などを、他に漏れないように一時しのぎに隠そうとするたとえ。
もちろん心の闇自体に悪事という意味はないですが、他に漏れないように隠そうとする対象である事は一緒です。露見すると可哀そうやメンヘラなどと、言われもないレッテル張りの被害を受ける可能性があるからです。
しかし人間の心には明るい所と暗い所どちらもあります。性格的に明るく振る舞っている人だって、プライベートの空間だと悶々と個人的な悩みを抱えてるかもしれません。ただ人に見せない、それだけです。
自分の心の闇に気付け!
ここまで読んでこられた皆さんの中には、自分には心の闇なんてないよと思っている人もいるかもしれません。
しかし良くない印象の言葉ですが、誰にだって程度の差こそあれ心の闇はあるのです。
それは他の人と共有したくない個人的な問題であったり、引け目や劣等感であったりします。
またあえて自分のそういう嫌な側面を観ようとしない人もいるかもしれません。
しかし勇気を出して自分の心の内部に目を振り向けて下さい。
その場合自分に嘘をつかない、悲観的あるいは劣等的に捉えようとしないと心掛ける。
あくまで人間の自然的な性質の一環だと思えば、新たな発見があるかもしれませんよ。