ヒラリンの心理研究室

人の心理や行動って不思議だと思いませんか。人の心を解き明かします。

似た者同士がつるむのは何故なのか?

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みんな自分と似た人が好き

似た者同士がつるむ現象、よく見かけませんか?もちろん組織上での上下関係とは別に、もっと横のつながりで自由に人と関係を築く場合において。

皆さんはどうでしょうか?私の場合数少ない友人を見ると、なんかフィーリングが似てるなあと思う所があります。

えっ、全く似てないですって!はい男女関係では似てない所が強調されて認識されるかもしれません。しかし同性の友人同士ではどうでしょうか?どこかの部分で似ているはずです。友人を想像してください。

そういえば昔の歌詞で悪そうな奴は大体友達というのがあったなあ・・。

安心するし楽しい根拠

人間の認知という観点からすると、自己の投影として他者を推し量ろうとする心理機制があります。投影とは文字通り投げかける影の事で、自己に帰属する性質や要素を客体の内面や行動において見る事です。この場合他人を認知する際、他人をそのままの性格に基づいて知ろうという事にはならず、他人を見てるつもりが自分を見ている事になります。いわば自分の性格のある要素を、他人の内面や行動においてまるで投げかけるようにして認知しようとする心理の働きなのです。

この投影心理が、悪い奴らは大体友達~という感覚に繋がっていきます。いわば自分にとって好ましい他者になりうるのは、ある程度動きや行動が読めて、相手の考えや気持ちが分かる人たちですよね?それは共感や感情移入できるという事を含みます。

そして色んな側面において共感できる他者程最も友人になりやすいし、仲良くなりやすい。そしてそういった条件を満たしてくれる場合が、ある程度自己投影化された他者として認識できた人達なのです。この仕組みが、あっ、こいつ分かる~というような感覚であり、なんかこの人気が合いそうだなという感覚を裏付ける根拠であります。

ミラーリングという技術

人間は自分と似た人間を好むという傾向は分った、じゃあ逆は全く友達になれないのかと思われたのではないでしょうか?確かに深いリアルな友達にはなれませんが、人間心理に関する技術を駆使する事で、表面上は仲良くする事は可能です。

ミラーリングとはまるで合わせ鏡のように、相手のしぐさや行動や言動に自分のそれらを合わせていく技術です。小手先とは言えばそうなんですが、相手に好ましい気持ちや親近感を植え付ける事は十分可能です。自分に対する共感や感情移入が引き起こされるからです。

例えばガサツな人間にはあえてガサツに振る舞い、支配的な人間には自分もそのように見せかけといった感じで、ある種カメレオン的な接し方であると言えます。もちろんコアな自分をしっかり意識した上で、あくまで技術であると割り切った上で実行してください。カメレオン人格が自分自身だとゆめゆめ混同しないよう。

どういう所が似てるか

人と比べる時にどういう所が似ているか調べてみると色んな発見がありますよ。物事の考え方であったり、知性や頭の良さの程度であったり、フィーリングであったり・・。

あるいは内面ではなく外部要因で、職業や出身校や生誕地であったりでも構いません。とりあえず似ているし、同一的な要素を見つければ、人と仲良くなれる可能性はあるのです。だからこの人と仲良くなりたいと思ったら類似的な要素を探し出して、その所のきっかけから戦略的に安心させ関心を持たせるという接し方もできます。

ただ最も重要な類似点は感性であり知性です。外部要因での親近感は本質的なものではありません。感性と知性、特に感性や感覚が似ていると感じた場合において、最も人と仲良くなれる可能性があります。例えば笑いのツボが同じカップルだったりした方が、価値観が一緒のカップルよりも長続きしやすいのです。